このページでは、オマハポーカーについて解説しています。ポーカーのオマハのルールやプレイ戦略については、下記を参考にして下さい。
オマハポーカーとは
オマハポーカーは、1970年代後半にテキサスホールデムのバリエーションとして登場し、アクションと複雑さを一層追求したゲーム性を特徴とします。
ポーカーのオマハは、テキサスホールデムに次いで人気の高いゲームです。
テキサスホールデムを知っていれば、オマハポーカーのルールはすぐに覚えられます。
オマハポーカーにはいくつかの種類があり、最も主流なのは「オマハ ハイ」とも呼ばれる、ポットリミットオマハ(PLO)です。
ポットリミットオマハでは、プレイヤーはポットの上限まで賭けられるため、賭けラウンドが大きくなり、より攻撃的なプレイが可能になります。
他方、フィックスリミットオマハでは、賭け金額の上限が事前に設けられており、ポットが急増するリスクが抑えられます。
オマハポーカーのルール
オマハポーカーの基本ルールは以下の通りです。
- 各プレーヤーに4枚のカードが配られる
- 最初の賭けラウンド
- 3枚のコミュニティカードが表向きに置かれる
- 次の賭けラウンド
- 4枚目のコミュニティカードが表向きに置かれる
- 最終賭けラウンド
- 勝敗が決まる
ポーカーのオマハではジョーカーを除く、標準の52枚のカードが使われます。
テキサスホールデム同様、2~10人がテーブルに参加し、コミュニティカード(プレイヤー全員が共通で使う場のカード)が用いられます。
テキサスホールデムとの大きな違いは、各プレイヤーの手札の枚数です。
オマハ ポーカーのルールでは、各プレイヤーに 4 枚のカードが配られ、5枚のコミュニティ カードが表向きに配られます。
プレイヤーは、2枚のカードと3枚のコミュニティカードの5枚でハンドを競います。
ポーカー オマハのゲーム形式
ポーカーのオマハのゲーム形式には、主に以下の3種あります。
ポットリミットオマハ
ポットリミットオマハは、最も人気のスタイルです。
ポットリミットオマハの最小ベット額は、ビッグブラインド額と同じです。
最大ベット額は、常にポット額までベットできます。
ポットリミットオマハのルールでは、各プレイヤーに4枚のカードが配られ、役を構成する5枚のカードは、必ず2枚のホールカード(手札)と3枚のコミュニティカードを使用しなければなりません。
手札から1枚、または3枚、4枚使うことはできず、必ず2枚を使用します。
ミニマムレイズ:レイズ額は、そのラウンドで直前に行われたベットまたはレイズ額と同額以上でなければなりません。
例えば、最初にアクションしたプレイヤーが$5をベットした場合、次にレイズしたいプレイヤーは最低$5(計$10)をレイズする必要があります。
マキシマムレイズ:現在のポット額まで。しかし、誰かが既にベット/レイズしている場合、その【ベット額へのコール額+コールした後のポット額】が最大ベット額となります。
例えば、ポット額が$100の時、プレイヤーAが最大ベット額$100をベット。次のプレイヤーBは、フォールドするか、$100をコールするか、あるいはミニマムレイズ $200~Maxレイズ額 $400 までの範囲でレイズすることができます。
※ プレイヤーAへのコール額 $100+コールした後のポット額 $300=最大ベット額 $400
レイズの回数:上限なし。
ブラインド:$1/$2のポットリミットオマハでは、スモールブラインドは$1、ビッグブラインドは$2
ノーリミットオマハ
ノーリミットオマハの最小ベット額は、ビッグブラインド額と同額です。
最大ベット額は、手持ちのチップ全額まで。
ミニマムレイズ::ノーリミットオマハでのレイズ額は、同じラウンドで直前に行われたベットまたはレイズ額を追加しなければなりません。
例えば、プレイヤーが$10をベットした場合、2番目にアクションするプレイヤーは$10を加えた$20が最小レイズとなります。
マキシマムレイズ:自分のスタックサイズ。
レイズの回数:上限なし。
ブラインド:$2/$4のノーリミットオマハでは、スモールブラインドは$2、ビッグブラインドは$4
フィックスリミットオマハ
フィックスリミットオマハでは、ベット額は事前に定められた固定額となります。
ベット上限:プリフロップとフロップでのすべてのベットおよびレイズは、ビッグブラインドと同額です。
ターンとリバーでは、すべてのベットとレイズが2倍になります。
レイズの回数:リミットオマハでは、各ベッティングラウンドにつき4回(①ベット ②レイズ ③リレイズ ④キャップ ‐ 最終レイズ)までベットが可能です。
ブラインド:ビッグブラインドは最小ベットと同額。スモールブラインドは通常ビッグブラインドの半額。ただし、ステークスによってはそれよりも大きくなる場合があります。
例えば、$2/$4のフィックスリミットオマハでは、スモールブラインドは$1、ビッグブラインドは$2。$15/$30では、スモールブラインドは$10、ビッグブラインドは$15 など。
PLOでは、相手をフォールドさせるか、ショーダウンで最も強いハンドを持つプレイヤーがポットを獲得できます。
2人(以上)のハンドが同じ場合は、ポットを均等に分けます。
オマハポーカー ゲームの流れ
オマハポーカーのゲーム進行は次のようになります。
ブラインドを置く
SB(スモールブラインド)とBB(ビッグブラインド)は、決められたブラインド額を置きます。
カードの配布
各プレイヤーにホールカード(手札)が配られます。
PLO(ポットリミットオマハ)の場合は、4枚です。
プリフロップ ベッティングラウンド
ホールカードのみでプレイを続けるか、フォールドするかを決めます。
アクションは「アンダー・ザ・ガン(BBから見て左のプレイヤー)」から始まり、時計回りにアクション(BBにコール/フォールド/レイズ/リレイズ)を行います。
これらのアクションは、フォールドしなかったプレイヤー全員が同じベット額になるまで、時計回りに続きます。
フロップ ベッティングラウンド
プリフロップでアクティブプレイヤーのベット額が揃うと、3枚のコミュニティカード「フロップ」が開かれます。
フロップとホールカードの2枚のカードで、役を構成します。
アクション(チェック/ベット/レイズ/リレイズ/フォールド)は、SBから時計回りに行います。
なお、「チェック」が使えるのは、常に自分の前のプレイヤーが誰もベットしていない場合、または前のプレイヤー全員がチェックで回した場合のみです。
ターン ベッティングラウンド
1枚のコミュニティカード「ターン」が開かれます。
ホールカードの2枚と、コミュニティカード4枚の中の3枚で役を構成します。
SBから時計回りにアクション(チェック/ベット/レイズ/リレイズ/フォールド)を行い、皆のベット額が揃うまでアクションは続きます。
リバー ベッティングラウンド
最後のコミュニティカードとなる「リバー」が1枚開かれます。
ホールカードの2枚とコミュニティカード5枚の中から3枚を使い、役を構成します。
SBから時計回りにアクション(チェック/ベット/レイズ/リレイズ/フォールド)を行い、皆のベット額が揃うまで続きます。
ショーダウン
リバーのベッティングラウンドが終了し、二人以上のプレイヤーが残っている場合、ショーダウン(手札の公開)で勝敗を見ます。
オマハポーカーの手札とハンドの強さ
オマハポーカーでは5枚の手札で競います。
ハンド(役)の強さは、テキサスホールデムと同様になります。
- ロイヤルフラッシュ
- ストレートフラッシュ
- フォー オブ ア カインド(クワッズ/4カード)
- フルハウス
- フラッシュ
- ストレート
- スリー オブ ア カインド(3カード)
- 2ペア
- 1ペア(ペア)
- ハイカード
オマハポーカーの最適なスターティングハンド
スターティングハンドの強さを評価する際に重要なのは、役を作るための要素がいくつあるかです。
ポットリミットオマハではホールカードを2枚使用する必要があるため、「ダブルスーツ(♠が2枚と♦が2枚など)」ハンドはフラッシュを作る可能性が2倍になる絶好のスターティングハンドです。
これらにAが入っていればさらに良いハンドです。
また、4枚が2ペアの状態や、高い位のペアとコネクターといったハンドも、強い役となる可能性を持つ魅力的なハンドと言えるでしょう。
PLOでトップ10とされるスターティングハンドをご紹介します。
※ 以下のハンドはいずれもダブルスーツ
- A-A-K-K
- A-A-J-T
- A-A-Q-Q
- A-A-J-J
- A-A-T-T
- A-A-9-9
- A-A-X-X(Xは任意のカード)
- J-T-9-8
- K-K-Q-Q
- K-K-J-J
オマハポーカーの種類
オマハポーカーの主な種類には、次のようなものが含まれます。
オマハ ハイロー
オマハ ハイローは、「オマハ 8オアベター」とも呼ばれます。
ポットが高額になることが頻繁にあり、プレイヤー数も多いオマハポーカーです。
オマハ ハイローのプレイ方法はポットリミットオマハと同じですが、ポットはハイハンド(最も強いハンド)とローハンド(最も弱いハンド)で分けられます。
これがオマハ ハイ/ローと呼ばれる所以です。
ハイハンドとローハンドは、手札からそれぞれ2枚を自由に選ぶことができますが、必ず手札から2枚、ボードから3枚を使用しなければなりません。
また、オマハ ハイローは「8オアベター」という条件付きでプレイされます。
これは、ローハンドは必ず「8」以下の5枚の異なるカードで構成されなければならないというルールです。
条件を満たすローハンドがない場合は、ハイハンドがポット総取りとなります。
ただし、強いハンドを競うポットリミットオマハと、強いハンドと弱いハンドを同時に競うオマハ ハイ/ローとでは、良いスターティングハンドがやや異なります。
また、ローハンドのランク付けには「エース・トゥ・ファイブ」ルールが使用され、ストレートおよびフラッシュはハンドにカウントされません。
さらに、エースはローハンドにおいて最も低い数字とみなされます。
そのため、最強のローハンドは「ホイール」と呼ばれるA‐2‐3‐4‐5となります。
ローハンドの役の強さを理解するために、いくつかのローハンド例比較をご紹介します。
「A-2-3-4-5」>「A-2-3-4-6」>「2-3-4-5-6」>「A-2-5-6-7」>「2-4‐5-6-7」>「A-2-3-5-8」>「A-2-3-6-8」 |
このように、低いランクのストレートまたはフラッシュは、ポットのハイとローの両方を獲得できる可能性を持ちます。
両方のハンドでポットを獲得することを、「スクープ」と呼びます。
ファイブカード オマハ
ファイブカードオマハは、多くのオンラインポーカーでプレイできるオマハポーカーのバリエーションです。
各プレイヤーには5枚のホールカードが配られ、5枚のコミュニティカードを使います。
手札が多い分、役を作りやすく、アクションも多くなるのが特徴です。
しかし、5カードオマハでも、必ずホールカード2枚とコミュニティカード3枚を使って役を作る必要があります。
その他のルールは、ポットリミットとノーリミットゲームがある点など、ポットリミットオマハと同じです。
シックスカードオマハポーカー
6カードオマハでは、各プレイヤーに6枚のホールカードが配られます。
その他のルールは、ポットリミットオマハや5カードオマハと表通です。
ホールカード2枚とコミュニティカード3枚を使い、5枚のカードで役を構成しましょう。
なお、リバー終了時に2人以上のプレイヤーが残っている場合、最後にベットまたはレイズしたプレイヤーがショーダウンで先にカードを公開します。
ただし、最終ラウンドでベットがなかった場合は、アウトオブポジションのプレイヤーが最初にカードを公開します。
5カードオマハよりさらに役ができやすい6カードオマハでは、多くのアクションが発生するポーカーゲームです。
オマハポーカーの必勝法・戦略法
オマハポーカーの必勝法・攻略法として、以下にいくつかのプレイ戦略をまとめていますので参考にして下さい。
1. ポジションを利用する
オマハでも、ポジションは需要な要素です。
むしろ、テキサスホールデムよりポジションが重要とも言えます。
その理由は、オマハでは役が作りやすく、ストリートが進むにつれてハンドがより強いハンドに発展しやすいことが挙げられます。
インポジションの場合は、相手のアクションからより多くの情報を得て自分のアクションを決めることができます。
また、インポジションのもう一つのメリットは、ポットサイズをコントロールしやすいことが挙げられます。
自分のハンドの強さを基に、ポット額をコントロールしましょう。
2. セミブラフを使う
オマハポーカーでは、役が作りやすいことから、大部分のブラフはセミブラフとして利用されます。
オマハプレイヤーの多くは、完成すれば強い役となるドローハンドでフロップ時に大きくベットし、相手をフォールドさせる戦略を使っています。
この類のセミブラフは、そのドローハンドが既に現在完成している他のプレイヤーのハンドより、数学的に優位であることに基づいています。
3. ブラインドでルーズになりすぎない
ポジションがブラインドの場合、ハンドをよく吟味しましょう。
オマハでのアウトオブポジションは、ドローハンドなどをうまくプレイすることが難しいゲームです。
ポットリミットオマハではポジションがより重要になるので、アウトオブポジションの場合は非常に強いハンドだけをプレイするようにしましょう。
4. ブロッカーの概念
オマハポーカーでは、「ブロッカー」の概念も重要です。
ブロッカーとは、あなたがハンドに持っているカードが、相手にとって特定の役を完成させるのに必要なカードである場合を指します。
例えば、ボードが K♠ T♠ 5♥ 3♠ 8♣ で、あなたはA♠を持っているとします。
他にスペードは手持ちになく、あなた自身がフラッシュを完成することはできませんが、A♠のブロッカーを持っていることで、他のプレイヤーがナッツフラッシュを持たないことを知っています。
それだけでもアドバンテージとなり、相手にブラフを仕掛けることもできます。
5. オマハの勝負はフロップから
オマハポーカーの勝負は、フロップ以降のアクションに置かれます。
2枚のスターティングハンドの勝率が非常に優勢となるテキサスホールデムとは異なり、オマハでもAAXXハンドは優勢ハンドではあるものの、フロップで相手が強いドローハンドとなる可能性は少なくありません。
AAXXハンドの勝率は66%とホールデムより低く、その後のストリートでさらにバリューを失う可能性の高いゲームです。
そのため、プリフロップから大きくベットするのはリスクが高くなることを覚えておきましょう。
フロップ以降は、ボードの状況と相手のハンドレンジ、自分のハンドが発展する可能性を考慮しながらプレイしましょう。
6. スロープレーは避ける
オマハポーカーでは、エクイティの差がテキサスホールデムより明確ではありません。
たとえフロップでセットとなっても、エクイティがコロコロ変わるオマハでは油断は禁物です。
スロープレーはその状況で想定できる、打ち負かすことができないナッツを持っている場合のみにしましょう。